穴党記者が「人気馬そっちのけで推す
3頭」がエルムSで砂嵐を起こす

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 この週末、札幌競馬場ではGIIIエルムS(8月13日/札幌・ダート1700m)が行なわれる。

「施行時期が何度か変わっているエルムS。以前、9月に行なわれていた頃は、北海道で休養していたGI級の馬たちが、南部杯(盛岡・ダート1600m)など秋の大レースを見据えて出てくることが多く、穴党の出番が少ないレースでした。それが、数年前から施行時期が前倒しされ、別定戦ながら負担重量の条件などの変化に伴って、レースの性格が変わってきました。当然、狙い目も変わってきています」

 エルムSというレースの変遷、特徴について、そう分析するのは、スポーツニッポンの小田哲也記者。近年になって「レースの性格が変わった」というが、具体的にはどういった変化があったのか。そして、馬券検討のうえでは、どのようなことを考えればいいのだろうか。小田記者が続ける。

「まず、以前は昨年の勝ち馬リッカルド(セン6歳/父フサイチリシャール)のように、前走で準オープンを勝ち上がって、昇級初戦の、しかも重賞となるここも勝って連勝するというケースはありませんでした。

 また、斤量面では、過去1年間の重賞、またはそれ以前にGII以上のレースで勝っていると、その勝利実績から負担重量が増加されるようになりました。その結果、1年以上重賞を勝っていない実績馬には有利になり、逆に地方交流のGIIIであっても1年以内に重賞を勝った馬はやや不利になると言えます。

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