アイビスSDの穴馬は「初挑戦と条件馬」。この3頭が猛ダッシュする (2ページ目)

  • text by Sportiva
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 このパターンで過去に波乱を演出したのが、2008年の2着馬シンボリグランだ。そもそも同馬は重賞戦線で好走を重ね、GIICBC賞(中京・芝1200m)を勝つほどの実績を持つ名スプリンターだったが、同レースに挑む前はやや精彩を欠いていたため、10番人気まで評価を落としていた。しかし、初の直線競馬というのが起爆剤となったのか、久しぶりの激走を見せた。

 その他、2014年に5番人気で2着と健闘したフクノドリームも初舞台での好走パターンだ。こちらは、過去に地方交流のGIIIエーデルワイス賞(門別・ダート1200m)を逃げ切って快勝。芝でもGI桜花賞(15着。阪神・芝1600m)で果敢に先手を奪うなど、たぐい稀(まれ)なスピードの持ち主だった。それが、直線競馬でも生きたのだろう。

 さらに、2012年に7番人気で勝ったパドトロワ、同年に5番人気で2着になったエーシンダックマンも、ともに初の直線競馬で激走。また、人気馬ではあるが、2015年、2016年と連覇を遂げたベルカントも、2015年は初めての直線競馬参戦だった。それぞれ共通しているのは、スプリント重賞で勝ち負けする実績があったこと。そのスピード能力を、直線競馬できちんと見せつけた。

 ということで、今回も狙うべきは、短距離重賞で好走歴があって、直線・芝1000mが「初めて」という馬。なおかつ、直線競馬によって、隠れていた潜在能力が発揮されそうな馬だ。

 その条件で、馬券的な妙味がありそうなのは、レヴァンテライオン(牡3歳)だ。

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