ロードカナロア初年度産駒、トゥザフロンティアは「距離も持ちそう」 (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 母は、2001年のGIエリザベス女王杯(京都・芝2200m)を制したトゥザヴィクトリー。海外のGIドバイワールドカップ(UAE・ダート2000m)で2着に大健闘するなど、こちらも歴史に名を残した名牝だ。

 同馬は母となってからも、名牝の名をほしいままにしてきた。2007年に生まれたトゥザグローリー(牡/父キングカメハメハ)は、重賞5勝。GI有馬記念(中山・芝2500m)では、3着に2度食い込んだ。

 2011年生まれのトゥザワールド(牡/父キングカメハメハ)は、重賞1勝に加えてGI皐月賞(中山・芝2000m)、有馬記念で2着と好走している。さらに、海外GIでも2着という好結果を残した。

 2012年生まれのトーセンビクトリー(牝5歳)も、今春のGIII中山牝馬S(中山・芝1800m)で初の重賞制覇。良血ゆえ、これからも重賞での活躍が期待されている。

 父母とも十分すぎる実績を持つ中で、この若駒はどんな資質を見せているのだろうか。育成を行なったノーザンファーム早来の山内大輔氏は、かなりの好感触を抱いていた。

「トゥザフロンティアは、いい馬ですね。2歳春になってグングンよくなりました。どちらかというと、父より母に似ていて、『トゥザヴィクトリーの子どもらしくなってきた』という印象です。距離も持ちそうですね」

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