宝塚記念のキタサンブラックに死角はないか? 本当にないのかっ? (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Yamane Eichi/AFLO


【天皇賞馬】
 過去10年、天皇賞・春の勝ち馬がこのレースも勝利した例はない。過去30年まで遡ってみると、88年タマモクロス(牡4歳)、89年イナリワン(牡5歳)、94年ビワハヤヒデ(牡4歳)、00年テイエムオペラオー(牡4歳)、03年ヒシミラクル(牡4歳)、06年ディープインパクト(牡4歳)の6頭。そのうちイナリワンを除く5頭が4歳馬で、この連戦を乗り切るには若さも必要なようだ。5歳の天皇賞・春勝ち馬がこのレースに出走したのは過去30年で3例しかなく、89年イナリワンが勝利しているが、01年テイエムオペラオーは2着、12年ビートブラックは9着に敗れている。ましてやキタサンブラックは天皇賞・春の前に大阪杯も強い競馬を見せており、調子をキープするのは並大抵ではないだろう。

☆結論
 5歳馬の天皇賞からのローテで、連勝は難しい

【まとめ】
 以上、キタサンブラックの死角を重箱の隅をつつくかのように探ってみた。探せば、不利なデータも見つかるが、どれも小さな問題で、大きく評価を下げるには至らないと筆者は見る。どんな人気馬も当日の体調やレース展開などの影響で凡走することはあり、"競馬に絶対はない"が、今回のキタサンブラックに関しては、極めて逆らいにくい存在と言えるだろう。

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