個性派のオルフェーヴル、ロードカナロアは種牡馬として成功するか? (4ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by AFLO


 ロードカナロア産駒の現2歳の良血馬には、ダービー馬ディープスカイの弟ボアヴィスタ(牡)、エリザベス女王杯勝ち馬スノーフェアリーの弟ロードクオーレ(牡)、母がヴィクトリアマイル勝ち馬エイジアンウインズというメジェールスー(牝)、同じく母がヴィクトリアマイル勝ち馬コイウタの仔(牡、馬名未定)、母がオークス馬というダイワエルシエーロの仔(牝、馬名未定)、母がエリザベス女王杯勝ち馬トゥザヴィクトリーのトゥザフロンティア(牡)、同じく母がエリザベス女王杯勝ち馬フサイチパンドラのアーモンドアイ(牝)などがおり、オルフェーヴルにも劣らない豪華な顔ぶれとなっている。

 日本のスプリンターとしては史上最高の実績を残したロードカナロア。種牡馬としてのポテンシャルはどうだろうか。

 ロードカナロアは父キングカメハメハ、母の父ストームキャットという配合。大きなポイントとしては、サンデーサイレンスを持たないという点で、これはオルフェーヴルに比べ、配合相手の選択肢が増える(近親交配を避けるため)という有利点がある。そして2つめのポイントとしてはスプリンターであるということだ。

 近年、日本の種牡馬で成功を収めているのはディープインパクトであれ、キングカメハメハであれ、ダービーをはじめとしたクラシックホースが圧倒的に多い。日本のホースマンにとってはダービーが最大目標であることが多く、種牡馬もそういうタイプを選びがちだ。

 そんな中に現れたロードカナロアだけに、スプリンター種牡馬を敬遠する考え方が残る中、"これまでのスプリンターとは違う"と見ている人も多いように感じる。ディープインパクト産駒はスプリンターが少ないので、カテゴリーが異なり、有利という見方もできるのだ。これは初年度産駒の走り次第で、大きく方向性が変わっていくことだろう。

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