2017.06.18

個性派のオルフェーヴル、ロードカナロアは
種牡馬として成功するか?

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by AFLO

   4歳となり、オルフェーヴル時代を築くかと思われた矢先、年明け初戦のGII阪神大賞典で予想外のことが起きる。道中、2週目の3コーナーを曲がりきれず逸走してしまったのだ。しかし、そこから驚異の巻き返しを見せ、2着に挽回。敗れはしたものの、改めて潜在能力の高さを証明し、それと同時に気性面の危うさも露呈したレースだった。

 その秋に遠征したGI凱旋門賞では最後の直線で後続を突き放しかけながらも、内によれて失速し、ソレミアの2着に惜敗。翌年も女傑トレヴの2着に敗れ、古馬(4歳以上)になってからのオルフェーヴルは宝塚記念と引退レースの有馬記念を制しながらも、やや不完全燃焼に終わった印象がある。

 悲願の凱旋門賞制覇はならなかったが、世界トップクラスの実力馬という評価を得たオルフェーヴルには多くの良血牝馬が集まった。主な馬を挙げると、宝塚記念などGI3勝のスイープトウショウの仔(牡、馬名未定)オークス馬シンハライトの弟であるシンハラージャ(牡)、年度代表馬ブエナビスタの半妹プリメラビスタ(牝)、桜花賞馬キストゥヘヴンを母に持つアマイロ(牝)、昨年の最優秀2歳牡馬サトノアレスの半弟サトノテラス(牡)、ダートGI/JpnI10勝のホッコータルマエを兄に持つマージェリー(牝)、菊花賞馬サトノダイヤモンドの妹マルケッサ(牝)、秋華賞馬ブラックエンブレムを母に持つマルーンエンブレム(牝)などの良血馬が並んでいる。

 これだけの良血馬が揃えば、成功は間違いなしと思われるが、それほど単純ではないのが種牡馬の世界。何せ、現在の種牡馬界にはディープインパクトという絶対的な存在がおり、キングカメハメハも安定の2位のポジションをキープ。ハーツクライや父ステイゴールド(現2歳が実質的な最終世代)といった実績ある種牡馬たちがライバルになってくる。