調教師が「夢」を激白。ユニコーンSは新女傑リエノテソーロで鉄板! (6ページ目)

  • 土屋真光●取材・文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

「(6月14日に開催された3歳牝馬限定の地方交流重賞の)関東オークス(川崎・ダート2100m)出走も考えました。(出走しなかったのは)距離うんぬんではありません。(リエノテソーロの)力が抜けているので、十分勝負になったと思います。それよりも、この馬は将来的にはGIフェブラリーS(東京・ダート1600m)を勝てる馬だと思っています。そこで、東京・ダート1600mの重賞を経験しておきたかったんです。

 そうすると、ユニコーンSのあと、同条件で行なわれるのは秋のGIII武蔵野Sしかなくて、そこでいきなり古馬牡馬とぶつかるのは厳しいかな、と。可能なら、秋にはJBCスプリント(大井・ダート1200m)出走も考えているので、今回はユニコーンSを使ったほうがいいと判断しました」

 先々の大いなる野望を口にした武井調教師。「ベストはマイルまでと思っているとはいえ、距離は未知数なんですよね」といたずらっぽい笑顔を見せ、今回いい内容で走れば、距離を伸ばして3歳馬のダート頂上決戦となる地方交流重賞ジャパンダートダービー(7月12日/大井・ダート2000m)出走の可能性も示唆した。

「3歳世代では、エピカリスとうちの馬がダートではトップですから。エピカリスがいないここでは、きっちり格好をつけないと」

 36歳の気鋭の伯楽は、さわやかな笑みを浮かべた。だが、その眼差しからは強い意志が感じられた。ダート界に新たな「女傑」がまもなく誕生するかもしれない。

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