激アツの夏競馬、エプソムCは「人気薄の大穴」ナスノセイカンを狙え (2ページ目)

 もう1頭、4歳馬ではタイセイサミット(牡4歳)にも可能性はありそうです。実際、前走のメイSでは先述のアストラエンブレムを破っていますからね。

 もともと、3歳春にはクラシックを目指していた素質馬。最終的にクラシック出走はなりませんでしたが、ここに来て、ようやくパンとしてきた感があります。勝つときは着差がわずかなので強いイメージを抱きにくいのですが、並んでから強いところがあり、そのしぶとさはなかなかのモノだと思います。

 今回の鞍上は、戸崎圭太騎手が務めます。昨年のエプソムC優勝騎手(ルージュバックに騎乗)で、ゲンのいいレースと言えます。期待以上の結果を残しても不思議ではありません。

 昨年の2着馬フルーキー(牡7歳)も人気になりそうです。ただ、この馬の場合は昨年ほどの勢いを感じません。年齢的なものか、今年の成績にも少し陰りを感じます。ならば、フレッシュな明け4歳勢のほうに魅力を感じますね。

人気薄ナスノセイカンの一発に期待人気薄ナスノセイカンの一発に期待 さて、このレースの「ヒモ穴馬」ですが、ここ数戦は不完全燃焼の競馬が続いているナスノセイカン(牡5歳)を取り上げたいと思います。

 前走のメイSでは6着。そのときの上位5頭がこのレースに出走しているので、明らかに格下に見えますが、その前走は究極の決め手勝負になってしまい、大外枠からの発走も仇になったように見えました。結果、伸び負けしただけで、内容としては悪くなかったと思います。

 そもそも、その前の日経賞(3月25日/中山・芝2500m)で厳しい競馬をしたあとで、おそらくメイSに向けては楽をさせたのではないでしょうか。その分、仕上がり的にも緩いところがあったと思います。1回使って、今回は終いの伸びも変わってくるでしょう。

 また、連続開催で使われてきた今の東京の馬場も、同馬にとってはプラスに働きそうです。昨秋のウェルカムS(2016年11月27日/東京・芝1800m)でも、開催終盤の馬場で見事な差し切り勝ちを収めていますからね。

 スタート、折り合い、馬込みのさばきなど、多少注文はつくと思いますが、すべてが噛み合えば、一発あってもおかしくありません。

大西直宏オフィシャルブログ>

大西直宏公式LINE@始めました。
元騎手の視点で馬券のヒントになる情報をお届け!
友だち追加で「@0024n」を検索!
下のQRコードを読み取って頂くことでも見られます。

■競馬 記事一覧>>

プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

2 / 2

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る