難解な安田記念。アンビシャス、ステファノス「悲願の初GI」あるぞ (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by Yamane Eichi/AFLO


 過去の安田記念を見ると、中距離に実績のある馬の活躍が多く、過去10年でもダイワメジャー、ウオッカ、ジャスタウェイ、ロゴタイプの4頭に芝2000m以上の重賞勝ちがあった。マイルGIより中距離GI戦線のほうが強い馬が集まる傾向もあり、その中で戦ってきた経験が生きるのだろう。

 同様のアプローチでいくと、ステファノス(牡6歳/藤原英昭厩舎、父ディープインパクト)も見逃せない存在だ。

 同馬は2000mの重賞勝ちこそないが、GI に格上げされた前走の大阪杯をはじめ、2015年香港GIクイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)、同年の天皇賞・秋と2着が3回あり、日本のみならず香港のGIでも好走。昨秋も天皇賞・秋が3着、香港GI香港C(シャティン・芝2000m)も3着と、安定した走りを続けている。

 こちらは2014年のGIII富士Sで、今回と同じ東京芝1600m戦での重賞勝ちを果たしているのも心強い。一方で同レース以来2年半以上にわたって勝利がなく、6歳とやや高齢である点は気になるが、GIで2着が3回、3着が2回というその実績は、"悲願"のGI制覇により相応しい存在と言える。ここで成就するのか、注目したい。

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