藤沢師の悲願達成へ。ダービーに
的を絞ったレイデオロは好材料だらけ

  • 土屋真光●文 text by Tsuchiya Masamitsu
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 レイデオロの素質の高さについては、デビュー当初から一貫して名手クリストフ・ルメール騎手が手綱を取っていることからもわかる。そして、その名手自身、レイデオロについて高く評価している。決してリップサービスではない。

 先日、アドマイヤリードに騎乗してヴィクトリアマイルを制したあと、ルメール騎手に翌週のオークスに挑むソウルスターリングの、追い切り騎乗予定について訪ねた。すると彼は、こう言って満面の笑みを見せた。

「レイデオロにも乗るよ! すっごい楽しみ!」

 こちらの質問を先読みしてのことだろうが、オークスで本命のソウルスターリングより先にレイデオロの名前を発した。同馬への期待の大きさがわかるとともに、「楽しみ」という言葉が本心であることが十分に伝わってきた。

 ダービー1週前、5月17日水曜日の朝。ルメール騎手を背にして、レイデオロは3頭併せでの追い切りを行なった。ウッドチップコースで、僚馬2頭を追いかける形で追走。直線で最内に入って、前の2頭と併入した。鞍上のルメール騎手の手はほとんど動いておらず、レイデオロは自ら前の2頭を捕らえにいくような動きを見せた。

 1週前にして、絶好の追い切りを披露したレイデオロ。同馬の状態のよさについて、前出の木南氏が語る。

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