ダービーで急浮上のアドミラブルは、ローテ、ジンクスの懸念を拭えるか (4ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki   photo by Nikkansports


 また、使われてきたレースの違いもある。キズナの場合、年末のGIIIラジオNIKKEI杯2歳Sでエピファネイアに0秒1差の3着、弥生賞でカミノタサハラに0秒1差の5着と、後の皐月賞好走馬を相手に差のない競馬を見せており、すでにトップクラスの実力が認められていた。アドミラブルはここ3戦のレースぶりで評価は高まっているが、皐月賞上位馬と走って同様の競馬ができるかどうかはまだわからない。

 競馬、それもクラシックレースにおいて、「強い相手と戦った経験」というのは大事なことで、皐月賞のファンディーナも、この部分が足りなかったことが敗因のひとつと言えるだろう。

 アドミラブルは今回の出走馬相手に勝てる実力を持っているとは思うが、筆者は今回勝ち負けするのは難しいという見解だ。ただ、厳しいローテーションで臨んできた今回、克服して勝ち負けするようなことがあれば、歴史に残る名馬へと成長していくことだろう。

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