大波乱続出のNHKマイル。今年はこの4頭が「高配当」を運んでくる

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

「大混戦」という言葉がふさわしい1戦である。5月7日に開催されるGINHKマイルカップ(東京・芝1600m)のことだ。

 大混戦となったひとつの要素が、相次ぐ牝馬の参戦である。

 出走馬の顔ぶれを見ると、牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(4月9日/阪神・芝1600m)で好走した馬たちの参戦が目立つ。同レース4着のカラクレナイと5着のアエロリットがそうだ。また、11着に敗れたものの、レース前には5番人気の支持を集めたミスエルテの名も見られる。

 もちろん、桜花賞のあとに牝馬クラシック第2弾のGIオークス(東京・芝2400m)には向かわず、このレースへと駒を進める牝馬は少なくない。昨年の勝ち馬メジャーエンブレムも、桜花賞4着からの参戦だった。

 その背景には、2400mのオークスよりも1600m戦のほうに距離適性を見出している、という理由がある。ただ、桜花賞で掲示板に入った馬が、複数参戦する年はあまり多くない。それは、たとえ距離不安があっても、牡馬との戦いよりも牝馬同士のオークスのほうが勝機があると踏む場合が多いからだ。

 にもかかわらず、今年は桜花賞で善戦した馬の多くがNHKマイルを選択した。こうなったのは、やはり3歳世代のレベルが影響しているのではないか。

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