香港QE2杯は日本馬じゃなく、地元馬ワーザー狙いでウハウハ稼げ! (3ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu

 これだけの要素が揃っていれば、日本ではネオリアリズムが1番人気になると予想される。だが、ホームである現地の馬を抑えて、GI未連対の6歳馬が1番人気というのは果たして実力に見合うものなのだろうか。実はウィリアムヒル、パディパワーといった海外の主要ブックメーカーもネオリアリズムを1番人気に推しているが、むしろこういった時こそ冷静な判断でオイシイ配当を獲りたいところ。

実績やコース経験を素直に評価するなら、ワーザー(手前)から入る手も実績やコース経験を素直に評価するなら、ワーザー(手前)から入る手も ならば、本命に推したいのは、地元香港の大将格で昨年の勝ち馬のワーザー(せん5歳/父タヴィストック、ジョン・ムーア厩舎)だ。ニュージーランド、オーストラリアでGIIを2勝、GI2着2回の実績を引っさげて4歳の昨シーズンに香港に移籍。香港ダービー(シャティン・芝2000m)と昨年のこのレースを連勝し、香港馬王(年度代表馬)の座についた。特に昨年のこのレースは、大雨の影響はあったものの、日本からのラブリーデイ、サトノクラウン、ヌーヴォレコルト、アイルランドのハイランドリールといった実績馬を相手に大楽勝を演じた。

 今シーズンは脚部不安から始動が遅れたが、2戦目のGI香港ゴールドカップ(2月26日/シャティン・芝2000m)では、勝負どころで不利を受けながらもゴール寸前できっちりと差し切って、勝利をものにした。前走のマイル戦(4月9日/シャティン)は4着と敗れているが、これは間隔が空くことを嫌っての叩き台。シャティンの2000mはいずれもビッグレースで3戦3勝。本来なら1番人気でおかしくない馬が2番人気なら、この馬から入るのが定石だろう。

 木曜日には芝コースでサム・クリッパートン騎手を背に2頭併せで追い切られた。1200mからほぼ馬なりで、52秒0(800m)-22秒9(400m)でフィニッシュ。「パーフェクト」と管理するムーア調教師も太鼓判を押す仕上がりだ。レース当日は昨年と同じくヒュー・ボウマン騎手をオーストラリアから鞍上に迎える。

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