荒れまくる天皇賞・春。穴はクセ馬を操る横山典のゴールドアクターだ (3ページ目)

 もう1頭、この2頭に迫れると思っている馬がいます。サトノダイヤモンドと同じ世代のシャケトラ(牡4歳)です。

 この馬のデビュー戦は、昨年の6月。日本ダービーの2週間後と遅かったのですが、その当時からオープン馬のようなオーラを放ち、それこそ2週間前のダービーに出走していてもおかしくないほどの雰囲気をかもし出していました。

 それから約10カ月、いよいよ世代王者のサトノダイヤモンドと対決するときがやって来ました。この対戦は本当に楽しみで、注目しています。

 さて、このレースの「ヒモ穴馬」には、鞍上が横山典弘騎手に替わるゴールドアクター(牡6歳)を取り上げたいと思います。

GI2勝目を狙うゴールドアクターGI2勝目を狙うゴールドアクター 一昨年のグランプリホースですが、その後はGIタイトルを手にすることができていません。さらなる飛躍が期待された昨年も、GIIまでは勝てるものの、GIでは好走しても勝つまでは......という感じでした。そのうえ、今年の始動戦となった日経賞(3月25日/中山・芝2500m)でも5着。これで一層、同馬に対する評価は下がりそうです。

 現時点で、この馬のキャリアハイは一昨年の有馬記念。この当時がピークだったとも考えられます。しかし、この馬はかなり気難しい面を持ち合わせているな、とも思っていました。それが能力を出し切れないひとつの理由かもしれません。

 その点、今回の鞍上は数々のクセ馬も御(ぎょ)してきた横山典騎手。その巧みな騎乗技術によって、一変したレースを見せてくれてもおかしくありません。

 現に、これまで彼の手によって天皇賞・春を制したイングランディーレも、そしてゴールドシップも、明らかにクセ馬でした。ゴールドアクターの一発にも期待が持てます。楽しみですね。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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