天皇賞・春に2強決着なし。歴史が「この3頭を狙え!」と言っている (5ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 サクラローレルは、当時5歳ながら骨折による1年の休養などがあり、まだ伸び盛りの馬だった。およそ1年の休養明けでGII中山記念(中山・芝1800m)を制すと、その勢いのまま、衝撃のGI初制覇を遂げてしまったのだ。

 ちなみに、サクラローレルはその後、年末の有馬記念も制して、その年の年度代表馬となった。

 そんなサクラローレルの再現を期待したくなるのが、シャケトラ(牡4歳)である。

 デビューが昨年6月と遅かったため、まだキャリアは6戦。前走の日経賞で初の重賞制覇を飾った活きのいい有望株である。それでも、「さすがに今回は"2強"にはかなわない」というのが一般的な見解だろうが、サクラローレルも当時はそうした評価だった。チャンスは十分にある。

 シャケトラもおそらく3番人気ぐらいの評価だろうが、1着狙いの馬券で考えれば、的中したときには高配当が望める。とすれば、シャケトラの大金星を狙ってみるのも悪くはないだろう。

「2強対決」に沸く今年の天皇賞・春。伝統の長距離戦において、両雄が力どおりの結果を見せるのか。それとも、「2強は崩れる」歴史が再び繰り返されるのか。新緑の中、現役最強馬を決する戦いがまもなく始まる。

■競馬 記事一覧>>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る