サトノダイヤモンドで挑む天皇賞・春。
「負けられない」ルメールの胸中

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki


現役最強馬として天皇賞・春に臨むサトノダイヤモンド現役最強馬として天皇賞・春に臨むサトノダイヤモンド 前哨戦の阪神大賞典(3月19日/阪神・芝3000m)は完勝だった。ただ、ルメール騎手からすれば、いくつか不満があったらしい。

 ひとつは、道中で引っかかり気味になって、何度も行きたがったこと。もうひとつは、最後の直線におけるゴーサインを出してからの反応だ。「ちょっと時間がかかりました」とルメール騎手が話すように、ややもたつくところがあったらしい。

 とはいえ、ルメール騎手は何ら心配していない。前走の、こうしたいくつかの不満については「休み明けだから」と割り切っている。そして、ルメール騎手はきっぱりと言った。

「次はもっとよくなる。距離も問題ない。だって、3000mの菊花賞を楽勝しているでしょ」

 休み明けということもあって、イマイチな状態にあった前走。それでも余裕を持って勝ち切ったことで、ルメール騎手の「次は勝てる」という自信はより強固なものになったようだ。

 この天皇賞・春のあとには、再び3歳春のクラシック、オークス(5月21日/東京・芝2400m)と日本ダービー(5月28日/東京・芝2400m)が控える。そこに向けて弾みをつけるためにも、ここは負けられない。

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