天皇賞・春は有馬記念の再現?
キタサンブラックに逆転の目はあるか

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki 村田利之●写真 photo by Murata Toshiyuki

 4月30日(日)には京都競馬場にて、日本最長距離の古馬GI・天皇賞・春(芝3200m)が行なわれる。

 今年の天皇賞・春の最大の見どころは、昨年のGI菊花賞、GI有馬記念を勝った最優秀3歳牡馬サトノダイヤモンド(牡4歳・池江泰寿厩舎)と、昨年のこのレースとGIジャパンCも制して年度代表馬に輝いたキタサンブラック(牡5歳・清水久詞厩舎)の再戦だろう。

 2頭は昨年の有馬記念で初対戦。2番手から抜け出して、勝ったかと思わせたキタサンブラックを、サトノダイヤモンドがゴール直前で外から猛烈に追い上げ、クビ差だけ交わし勝利を収めている。

 その後、サトノダイヤモンドは3月19日のGII阪神大賞典(阪神・芝3000m)を、キタサンブラックは4月2日のGIに昇格した大阪杯(阪神・芝2000m)をそれぞれ快勝してここに臨んでくる。2頭ともに絶好の状態での対戦となるが、果たしてどちらに軍配が上がるのだろう。あらゆるファクターから分析してみよう。

 GIに格上げされた大阪杯を快勝したキタサンブラック GIに格上げされた大阪杯を快勝したキタサンブラック
【距離適性】
 今回は3200mという長距離戦。距離適性が大きなポイントとなるが、キタサンブラックは昨年の覇者であり、もちろん問題なし。サトノダイヤモンドも昨年のGI菊花賞(京都・芝3000m)の勝ち馬。同レースは1000m通過59秒9と、スタミナが要求される平均ペースだったにもかかわらず、中団から早めに進出し2馬身半差の完勝。前走の阪神大賞典は1000m通過61秒5と、菊花賞とはペースが異なったが、後方から徐々に進出し抜け出すという、菊花賞と同じような競馬で完勝している。異なるペースの2戦できっちり勝利しており、これなら200mの距離延長は問題ないだろう。

■結論
 2頭ともに距離は問題ない。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る