マイラータイプが好走の皐月賞。ズバリ今年の穴は、アウトライアーズ (2ページ目)

 そんな4頭ですが、実は「世代で突出した馬」である可能性を秘めていると思います。

 それぞれ1番人気にはならないかもしれませんが、面白いことに、ドゥラメンテやゴールドシップ、さらには三冠馬のオルフェーヴルや、メイショウサムソンなど、最近二冠以上達成した馬のほとんどは、皐月賞では1番人気ではありませんでした。ちなみに、サニーブライアンも11番人気と人気はありませんでした。

 さて、今回1番人気になりそうなのは、まずはカデナでしょうか。

 前述したとおり、出走馬の中では唯一の重賞複数勝利馬ですからね。しかも、昨秋の京都2歳S(2016年11月26日/京都・芝2000m)を制したあとは、クラシックを睨んで休養。始動戦は弥生賞(3月5日/中山・芝2000m)という王道を選択し、陣営が思い描く青写真どおりに勝利を収めました。この弥生賞で、もっと強力なメンバーがそろっていれば、それこそ間違いなく1番人気になっていたでしょうね。

 弥生賞のレベルはどうあれ、父ディープインパクトを彷彿とさせるその走りと、鋭い決め手は特筆モノ。そういう意味では、カデナも「世代で突出した馬」である可能性は秘めています。

 そしてもう1頭、1番人気になりそうな候補がいます。話題性もある、牝馬のファンディーナ(牝3歳)です。

 実際、その資質はかなりのモノ。大きなストライドから繰り出す脚力には、何かエンジンの違いを感じます。そのうえで、操縦性のいい素直な気性にも好感が持てます。前走フラワーC(3月20日/中山・芝1800m)では長距離輸送もクリアしましたし、同馬が「突出した馬」になったとしても不思議ではありません。

 ただ、牡馬クラシックに牝馬が挑むのは、本当に大変なことなんです。やはり"ひとつの壁"はあります。

 スムーズに2、3番手につけられて、レースが淡々と流れればいいのですが、馬込みで揉まれると怯(ひる)んでしまう可能性はあります。問題はゴチャつきやすい1コーナー。このコーナーの入り方が、勝敗を左右する大きなカギになるでしょうね。

 ここまで挙げた6頭は、どの馬にもチャンスがあります。それぞれ、どんな競馬をしてくれるのか、楽しみです。

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