牝馬が強い年の皐月賞で、波乱を
起こした馬と似た「伏兵」が3頭いた

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • photo by Eiichi Yamane/AFLO

 最後に、超大穴を狙う方にオススメしたい1頭がいる。クリンチャーである。

 今年1月のデビュー戦では、中団待機から12着と大敗したが、続く3歳未勝利(1月28日/京都・芝2000m)で逃げの手に出ると、3馬身差の快勝を決めた。そして、前走のすみれS(2月26日/阪神・芝2200m)では、2、3番手を進んで4馬身差の圧勝劇を披露。先行策に出て、花開いた1頭だ。

 初戦で惨敗している分、先述2頭よりもさらに人気薄。皐月賞でもあっと驚く先行押し切りを見せてもおかしくない。狙ってみる価値はある。

 ここに挙げた3頭は、それぞれ先行策を好むものの、先手を取らなければダメなタイプではない。お互いにハナを奪い合って消耗し合うことは考えにくく、すんなり隊列は決まるだろう。なおかつ、これら3頭のあとにつけるファンディーナに対して、後方の有力馬が気を取られれば......3頭のうち1頭、いや2頭がそのまま粘り込む可能性は大いにあるのではないか。

 牝馬の参戦に沸く皐月賞。桜花賞同様、大波乱があっても不思議ではない。

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