皐月賞に挑む牝馬ファンディーナ。最大の不安は「負けを知らぬこと」

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki  photo by AFLO

 4月16日(日)には中山競馬場にて3歳牡馬クラシック第1弾のGI皐月賞(芝2000m)が行なわれる。

 今年の皐月賞における一番の話題は牝馬ファンディーナ(牝3歳/高野友和厩舎)の参戦だろう。GI皐月賞はGI日本ダービー、GI菊花賞と続く3歳クラシックレースの初戦で、元々牝馬も出走可能だが、前週に牝馬限定のGI桜花賞(阪神芝1600m)があるうえ、厳しい戦いが強いられるレースであることから、過去30年では1991年ダンスダンスダンス(5着)、2014年バウンスシャッセ(11着)の2頭しか出走がなかった。

 「牝馬」ファンディーナが皐月賞挑戦。勝てば、69年ぶりの快挙! 「牝馬」ファンディーナが皐月賞挑戦。勝てば、69年ぶりの快挙!
 しかし、1950年代までは牝馬の出走もめずらしいことではなく、1947年トキツカゼ、48年ヒデヒカリの2頭が皐月賞を制している。ただ、この2回はいずれも「農林省賞典」のレース名で東京競馬場にて行なわれており、"中山の皐月賞"となってから牝馬の優勝はない。

 近年はウオッカ、ブエナビスタ、ジェンティルドンナといった"女傑"たちが牡牝の枠を越えてGIレースで活躍を見せているが、前述の牡馬クラシックに限ると過去60年ほど遡っても勝ち馬は2007年日本ダービーのウオッカのみ。牝馬路線が整備されているため出走数自体が少ないこともあるが、データ的にはかなり難しいことであるのがわかる。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る