牝馬ファンディーナに勝てるか。メンツのかかる「3歳牡馬ランキング」 (2ページ目)

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 1位は、スワーヴリチャード(牡3歳/父ハーツクライ)。ランキング全体を見てもわかるとおり、今回は上位馬のポイントが軒並み下がった。これは、一長一短ある上位馬への信頼の薄さの表れだろう。結果、各選者のランキング対象馬がバラつき、上位、下位のポイント差も一気に縮まった。そんな中にあって、出世レースとされるGIII共同通信杯(2月12日/東京・芝1800m)から皐月賞へ向かう同馬は、前回比2ポイント減にとどめ、首位の座を死守した。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「デビュー前から四位洋文騎手の評価は高く、デビュー時からテーマを持って競馬を教え込んできた好素材。新馬戦こそ取りこぼしましたが、そのつど課題を見つけて対策を練ってきたことで、確実に馬は進歩してきました。その集大成が、共同通信杯の勝利につながった、と見ていいでしょう。

 発馬を何とか五分に出て、馬込みで我慢し、直線では一瞬の脚を生かすため、できるだけ追い出しを遅らせるのが、同馬の作戦であり、勝ちパターン。基本的にはここ2戦で東京コースを使っていることから、ダービー(5月28日/東京・芝2400m)を目標にして、そこから逆算したローテーションという感はあります。それでも、共同通信杯のときと同じく、発馬をうまく決めれば、皐月賞でも十分に勝ち負けできると思います。世代屈指の切れ味で、戴冠に一番近い存在です」

土屋真光氏(フリーライター)
「これ、という馬がいないため、押し出されての1位評価という感もありますが、共同通信杯での人気を背負っての勝ちっぷりから、課題らしい課題も見つからず、今のところ頭ひとつ抜けている印象があります。コース適性という点で、皐月賞では注文がつくかもしれませんが、懸念されるのはその程度。勝てないとしても不甲斐ない競馬はしないでしょうし、高いレベルで計算の立つ1頭だと思います」

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