ドバイワールドカップ馬券的中へ。日本馬の調整具合をチェックしてみた (2ページ目)

  • 土屋真光●文・写真 text & photo by Tsuchiya Masamitsu


 しかし、プラス材料ばかりではない。まず、ドバイWCに出走予定のアポロケンタッキー(牡5歳)がザ石のため、火曜日まで馬場入りを見送られていた。水曜日にようやく馬場に入ったが、その日は軽い運動のみ。本格的なコースでの調教はレースの2日前、木曜日になってからだ。救いとしては、ドバイ出発前に強い調教で仕上げており、そもそもドバイ到着後は軽めの調整というプランだったこと。リスクヘッジが功を奏した形だが、若干の狂いがあったことは否めないだろう。

 さらに残念な報せは続いた。

 現地時間火曜日の夕方に、連覇を狙うリアルスティールが両鼻出血でドバイターフの出走を見送ったと、主催者からリリースされた。当日朝の調教後に発症したとのことで、すぐに内視鏡で確認すると、肺由来のものではなく、出走しようと思えば出走できる程度のものだったそうだが、管理する矢作芳人調教師は「苦渋の決断ですが、おそらく人気にもなる馬、完璧でなければ使うことができない。勇気ある撤退」として、出走を取りやめるに至った。

 ここまではネガティブな話題となってしまったが、それを除けば、日本から遠征した各陣営は、順調に本番に向けて調整を消化している。

 メインとなるドバイWCには、フェブラリーSを制してGIウィナーの仲間入りを果たしたゴールドドリーム(牡4歳)、前述アポロケンタッキー、Jpn1JBCクラシックの勝ち馬アウォーディー(牡7歳)、その半弟で昨年のGII UAEダービーを勝ったラニ(牡4歳)と、過去最大となる4頭の日本調教馬が出走する。

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