「絶対女王」にも波乱の多い桜花賞。今年の逆転候補はアエロリットだ (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 昨年6月のデビュー戦を快勝した同馬だが、以降3戦はわずかに及ばずの2着に終わっている。それでも、常に安定したレースぶりを披露し、GIIIフェアリーS(1月8日/中山・芝1600m)、GIIIクイーンC(2月11日/東京・芝1600m)といった重賞でも、難敵相手に際どい勝負を演じてきた。

 どのレースも好位から伸びる盤石のレース運びで、勝ち馬との着差は最大コンマ1秒しか離されていない。勝利からは遠ざかっているものの、本番で通用する可能性は十分にあるだろう。

 実際、同馬に携わるスタッフによると、デビュー前からこの馬の素質に大きな期待を寄せていたようだ。関東競馬専門誌のトラックマンが語る。

「牝馬ながら馬格もあって、スタッフは『牝馬らしからぬパワーの持ち主』と高く評価。当初からかなりの手応えを感じていたようです。自慢の馬体はデビュー時からさらにたくましさを増して、この中間も極めて順調です。いい形で桜花賞へ迎えるのではないでしょうか」

 3戦連続の2着ではあるものの、その敗戦の中には、この馬のポテンシャルを存分に発揮したレースがあるという。3戦目のフェアリーSである。先述のトラックマンが解説する。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る