クラシックを占う弥生賞。血統面で
「複数のダークホース」が浮上した

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by Yamane Eichi/AFLO

 ダンビュライト(栗東・音無秀孝厩舎)は新種牡馬ルーラーシップ産駒。GIIIサウジアラビアロイヤルカップ(2016年10月8日/東京・芝1600m)2着、前走のGIIIきさらぎ賞(2月5日/京都・芝1800m)3着と勝ち切れないながらも重賞の実績は十分だ。父の産駒は1800mより2000mのほうが好成績で、主要競馬場(東京、中山、京都、阪神)の中でも中山での勝率(18.2%)、連対率(22.7%)は最もいい数字が残っている。ここはピッタリの舞台だろう。今年は甥のブラックスピネルがGIII東京新聞杯を制し、兄ラブラドライトがGIIIダイヤモンドステークスで2着に入るなど、牝系にも勢いがある。

 ベストアプローチ(栗東・藤原英昭厩舎)は昨年の京都2歳ステークスでカデナから0秒4差の3着に入っている。その後2着、6着と結果が出ていないが、父ニューアプローチはGI英ダービー馬で、兄にイギリスとフランスでGIを勝ったレックレスアバンダンがいるという世界的良血馬だ。父の父ガリレオは欧州のトップを走る大種牡馬で、その孫は本馬の他にも昨年の2歳女王ソウルスターリングやGIIIファンタジーステークスを勝ったミスエルテがおり、日本でも大きな注目を集めている。この"血の勢い"に乗りたい。

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