クラシックを占う弥生賞。血統面で「複数のダークホース」が浮上した (2ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki photo by Yamane Eichi/AFLO


 重賞2連勝中のブレスジャーニー(美浦・本間忍厩舎)が回避し、出走する重賞勝ち馬は2頭。カデナ(栗東・中竹和也厩舎)はGIII京都2歳ステークス(2016年11月26日/京都・芝1800m)を勝利しており、今回はそれ以来、約3カ月ぶりのレースとなる。父は三冠馬であり、リーディングサイアーの大種牡馬ディープインパクトで、兄はGII京王杯スプリングカップを勝ったスズカコーズウェイという良血。父と母の父フレンチデピュティの組み合わせは昨年の勝ち馬で皐月賞2着、日本ダービー1着のマカヒキや、2013年の勝ち馬カミノタサハラと同じ。このコースとは非常に相性の良い配合だ。4戦中3戦で、上がり3ハロン33秒台の差し脚を披露。その瞬発力はマカヒキを彷彿とさせるもので、有力候補だろう。

 もう1頭の重賞勝ち馬は、年明けのGIII京成杯(1月15日/中山・芝2000m)を勝ったコマノインパルス(美浦・菊川正達厩舎)。3戦2勝で、唯一の敗戦となった葉牡丹賞(2016年12月3日/中山・芝2000m)の勝ち馬は後にGIIホープフルS(2016年12月25日/中山・芝2000m)を圧勝するレイデオロだっただけに相手が悪かったと言える。2戦続けて同じコースで好走を続けているのでコースに不安はなく、上位争いは必至だろう。父バゴは仏GI凱旋門賞勝ち馬。父としても2010年菊花賞馬ビッグウィークを出すなど成功を収めている。3代母(曽祖母)リンデンリリーはGIエリザベス女王杯勝ち馬という日本的な血統馬でもある。

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