阪急杯で本命シュウジを逆転へ。ロサギガンティアに好材料が2つある (3ページ目)

 このシュウジに対抗する「ヒモ穴馬」として取り上げたいのは、ロサギガンティア(牡6歳)です。

阪急杯では四位騎手が手綱を取るロサギガンティア阪急杯では四位騎手が手綱を取るロサギガンティア 前走の阪神Cでは、シュウジに対してコンマ2秒遅れ。馬番がシュウジと隣だったこともあり、終始シュウジの直後でレースを進めていましたが、直線に向いてからの進路取りの差で後れをとってしまいました。

 ただ、スムーズに進路を取れたとしても、勝てたかどうかはわかりません。ロサギガンティアもそこまで決め手のあるタイプではないですからね。

 そういう意味では、シュウジとは勝負づけがついているかもしれません。それでも今回推すのは、ロサギガンティアには前回よりも強調できる材料がいくつかあるからです。

 ひとつは、馬場。前回はやや重でした。そういう馬場でも好走実績はありますが、基本的には東京や新潟といった軽い馬場が適しているタイプ。それも、開幕週のような絶好のコンディションのほうが高いパフォーマンスを発揮できると思います。年末の荒れた馬場から回復している今回、ロサギガンティアにとっては明らかにプラスでしょう。

 もうひとつは、今回手綱を取るのが、四位洋文騎手であること。同馬には初騎乗となりますが、個人的には彼の騎乗姿勢が一番好きなんですよね。

 このことは10年以上前から公言していることですが、この「騎乗姿勢」というのは、騎乗するにあたっての心構えという意味ではなく、単純に乗っているときの体勢のこと。鐙(あぶみ)の短さといい、重心が低くて馬の首に張りつくようにして乗る姿は、実に格好よくて惚れ惚れします。彼のように、格好いい騎乗姿勢の騎手が勝つのは、見ていて本当に気持ちがいいものです。

 先日の共同通信杯でも、スワーヴリチャードを見事な騎乗で勝利に導きました。間違いなく、今年のクラシックを賑わせてくれるでしょう。

 そんないい流れにあるジョッキーでもあり、この乗り替わりは好結果を出すためにも、いいタイミングだと思います。阪神Cでシュウジにつけられた差も、四位騎手の手綱さばきによって、縮められる可能性は十分にあります。どんなレースを見せてくれるのか、楽しみです。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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