「明け4歳・最強世代」の上位独占なるか。この1年を占う日経新春杯 (3ページ目)


迫力のある末脚を秘めているカフジプリンス迫力のある末脚を秘めているカフジプリンス 明け4歳馬に注目のこの一戦。「ヒモ穴馬」にも、同じ世代のカフジプリンス(牡4歳)を取り上げたいと思います。

 同馬も、春のクラシックには間に合わず、夏に力をつけて秋になってから成長を見せた1頭。結果的には、神戸新聞杯4着、菊花賞8着と振るいませんでしたが、この2戦に関しては、何か窮屈な競馬をしてしまった感があります。

 一転、前走のグレイトフルS(12月23日/中山・芝2500m)では、大外から強襲して差し切り勝ち。相手が弱かったこともありますが、おそらくこの馬はそういう大味な競馬のほうが力を発揮できるのでしょう。

 今回の鞍上は、福永祐一騎手。札幌で騎乗して、同馬を勝たせています。そのときも、4コーナーであり得ないぐらい大外に振られながら、そこから一気に差し切って勝利。しかも、後続に5馬身差をつけて突き抜けました。

 おそらく、福永騎手はこのときにこの馬の個性をつかんだのではないでしょうか。今回も同じく、ロスなく内を回ることにはこだわらず、大外からまくっていくような、豪快な競馬をしてほしいですね。

 もしもこのレースで、明け4歳馬が上位を占めるようなら、この世代が重賞戦線を席巻する1年になるかもしれませんね。はたして、そんな新時代に突入するのか、レースの行方をじっくりと見守りたいと思います。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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