「名脇役」ドリームパスポートの弟、イムノスは春の主役となれるか (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

 その菊花賞では、2番人気に推されて直線で優勝争いに加わるも、最後はソングオブウインドの強襲にあって2着に惜敗。ついにタイトルを取ることはできなかった。

 しかし、三冠のすべてに出走して2着、3着、2着と、毎回のように勝ち負けを争ったことは、能力がなければできないもの。その姿はファンの心を打ち、人気の高い1頭として今なお語り継がれている。

 そんな兄の背中を追うべく、ドリームパスポートの弟となる3歳馬がデビューを目指している。美浦トレセン(茨城県)の尾関知人厩舎に所属するイムノス(牡3歳/父ディープインパクト)である。

 まだ本格的な調教を始めたばかりの段階だが、陣営はこの馬をどう評価しているのだろうか。関東競馬専門誌のトラックマンが、その様子を伝える。

「スタッフによると、『ディープインパクト産駒らしい軽さとキレがある』とのこと。変なクセもないようですね。ドリームパスポート以外にも、兄たちがコンスタントに活躍していますから、血統的にもそれなりの期待を持っていると思います」

 ドリームパスポートの活躍は前述のとおりだが、それ以外にも、2010年生まれの兄ラウンドワールドは、2歳時にオープン特別を勝ち、GIII札幌2歳S(札幌・芝1800m)でも2着に好走した。「兄は早いうちから活躍しているので、イムノスもデビュー戦から力を発揮できるのではないか」とトラックマンは続ける。

2 / 3

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る