「地味な血統」が大化けするか。野望が渦巻く2歳牡馬ランキング (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Miura Koichi

 2位は、デビュー2戦2勝のサトノアーサー(牡2歳/父ディープインパクト)。昨年のセレクトセールで1億9500万円(税別)で取引された良血馬だ。母は海外GIを制したキングスローズ。朝日杯FSへの登録はせず、すでに来春のクラシックに照準を絞っている印象だ。

吉田順一氏(デイリー馬三郎)
「新馬戦は先に抜け出したスズカフロンティアを、ゴール直前に執念でとらえて同着V。そこで勝ったことによって、ゆとりのあるローテンションが組めるようになりました。そして、2戦目のシクラメン賞(12月4日/阪神・芝1800m)では、直線で仕掛けられると一気にトップギアに入って、最速上がりの32秒7をマークして圧勝。2カ月ぶりのレースながら、体脂肪の少ない体を作れるのは素質の高さ。前後肢のバランスがいい筋肉質の馬体には好感が持てました。実戦では折り合いのつく前向きさがあって、毎年クラシックを賑わしている池江泰寿厩舎所属となれば、今後の活躍にも期待が持てます」

木南氏
「道悪の初戦とは、まったく別のレースを見せたシクラメン賞。柔軟性のあるフォームで、最後に見せた32秒台の決め手も素晴らしかったです。母父リダウツチョイスという短距離系に、ディープインパクトという配合。そうした組み合わせは、今年のダービー2着馬で、菊花賞を制したサトノダイヤモンドと一緒。パフォーマンスを見ても距離の心配はありませんし、来春のクラシックが楽しみな1頭と言えるでしょう」

本誌競馬班
「シクラメン賞の勝ちっぷりが圧巻でした。大物感が漂う走りも魅力」

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