「地味な血統」が大化けするか。野望が渦巻く2歳牡馬ランキング (2ページ目)

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  • photo by Miura Koichi

 そうした状況の中、1位になったのは、そのブレスジャーニー。GIIIサウジアラビアRC(10月8日/東京・芝1600m)と、GIII東京スポーツ杯2歳S(11月19日/東京・芝1800m)を制した世代唯一の重賞2勝馬だ。ただ、父がバトルプラン、母父がタニノギムレットと、どちらかと言えば、地味な血統。その分、実績の割にはやや低いポイントとなった。

木南友輔氏(日刊スポーツ)
「新馬戦の"鬼脚"で能力の片鱗を見せ、2連勝を飾った重賞はともに完勝でした。馴染みは薄いかもしれませんが、父バトルプランはエンパイアメーカー産駒でスピードのある血筋。母系も、エアグルーヴやアドマイヤグルーヴ、ドゥラメンテでお馴染みの、ダイナカールにつながる文句なしの血統です。体型には緩さを残しており、まだまだ成長力もあると見ています。始動戦がどこになるかわかりませんが、皐月賞までは距離も大丈夫。このまま"人気にならない主役"として、突き進んでほしいですね」

土屋真光氏(フリーライター)
「超大物との対戦がなく、東スポ杯2歳Sの勝ちタイムも過去と比べて物足りなさを感じますが、きちんとチャンスをモノにしている能力は評価すべき。また、父系はときに説明のつかない大物を出すエンパイアメーカー。父バトルプランも、故障がなければもっと実績を残せた馬。この馬を契機にして、種牡馬としての評価が上がってもおかしくありません。母系も日本の競馬を支えた活力ある血統。地味に見えて、凄い馬になる可能性は十分あります。3歳前半までの、キタサンブラックのようなイメージがありますね」

本誌競馬班
「重賞2勝の実績を素直に評価します。東スポ杯2歳Sでは、評判馬2頭を蹴散らして快勝。実力の高さを証明しました」

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