激戦の阪神JF、ルメールでなくてもディーパワンサは軽視できない (3ページ目)

 有力馬集う阪神JF。今回の「ヒモ穴馬」には、ディーパワンサを取り上げたいと思います。

休み明けを叩いて、いい形で阪神JFに臨むディーパワンサ休み明けを叩いて、いい形で阪神JFに臨むディーパワンサ この馬も乗り替わりで、どちらかと言えば、それはマイナス材料です。ルメール騎手に選ばれなかったわけですからね。ただ、この馬の素質が劣っているとは思えません。

 デビュー戦は7月の中京で行なわれた新馬戦。道中は追っつけなければ追走できないズブさを見せましたが、スピードに乗ってからはスムーズに追走し、直線では外からかぶせられながらも、馬群をこじ開けて勝利を飾りました。この時点で牝馬らしからぬ落ち着きと大物感を漂わせていましたが、続く牡馬相手の中京2歳Sでもさらなる上積みを見せて快勝。ゴール前では、抜け出してから遊ぶ余裕さえありましたね。

 このあと、ひと息入れてデイリー杯2歳Sで始動。結果は4着でしたが、勝ち馬とはコース取りの差が出たのでしょう。久々で反応が今ひとつだった分、外を回ることになったのがすべてだと思います。

 それでも、ゴール前は猛追してきました。トライアルとしては、十分に収穫があったのではないでしょうか。1回使った今回は、反応もよくなりそうですし、ルメール騎手もその存在を気にしていると思います。

 代打を務めるのは、短期免許で来日しているシュタルケ騎手。今期はここまで、春に来日したときほどの目立った活躍はありませんが、そろそろ結果を出したいところではないでしょうか。今週のGIも、ジョッキーの心理がレースの行方を大きく左右しそうです。シュタルケ騎手の一発に期待したいですね。

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プロフィール

  • 大西直宏

    大西直宏 (おおにし・なおひろ)

    1961年9月14日生まれ。東京都出身。1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成した。2006年、騎手生活に幕を閉じ、現在は馬券を買う立場から「元騎手」として競馬を見て創造するターフ・メディア・クリエイターとして活躍中。育成牧場『N.Oレーシングステーブル』の代表も務め、クラシック好走馬を送り出した。

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