ジャパンCは「リベンジを期す3頭の馬」が高配当を運んでくる (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 さて、改めて過去10年の勝ち馬の臨戦過程を見てみると、天皇賞・秋から挑んできている馬が強いのがわかる。過去10年で6勝もしているのだ。

 興味深いのは、そのすべての馬が天皇賞・秋で敗れて、ジャパンCで巻き返しを果たしていることだ。なかでも、2014年のエピファネイアや、2007年のアドマイヤムーンは、天皇賞・秋で6着に沈みながら、ジャパンCで戴冠し"雪辱"に成功している。

 つまり、天皇賞・秋で人気を裏切ったとしても、ジャパンCでの巻き返しが期待できるということ。穴馬のポイントは、そこにある。

 食指が動くのは、ルージュバック(牝4歳)だ。

ジャパンCで初のGI制覇が期待されるルージュバックジャパンCで初のGI制覇が期待されるルージュバック 今年は重賞を連勝するなど、一時期の不振から完全に脱した感があったが、天皇賞・秋では3番人気ながら7着に屈した。だが、同レースでは直線で他馬に囲まれて末脚を存分に発揮できなかった。上昇の余地は、大いにある。

 実際、東京では過去に3勝をマーク。スムーズにレースができれば、巻き返しがあっても不思議ではない。同じ舞台のオークスでも際どい2着となって、距離延長も不問だ。

 また、先述したとおり、ジャパンCで牝馬が好成績を収めていることも、ルージュバックにとって、心強いデータとなる。連戦の疲れがやや気になるものの、波乱を起こす下地はできている。この大舞台で悲願のGI制覇なるのか、注目したい。

 今年で36回目を迎えるジャパンC。3歳馬、古馬、外国馬が入り混じっての激戦を制し、国内最高賞金3億円を手にするのはどの馬か。およそ2分半のハイレベルな争いから目が離せない。

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