マイルCSで波乱を起こした伏兵と合致する「3頭の穴馬」が見つかった (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 さて、ここまでに挙げたフィエロとマジックタイムは、おそらく「中穴」と言ったところ。より「大穴」を狙いたい人には、スノードラゴン(牡8歳)を推奨したい。

 同馬は、2014年のGIスプリンターズS(新潟・芝1200m)の勝ち馬。得意とする1200mから距離を伸ばして、今回の舞台に臨んでくる。トップクラスでのマイル実績はなく、人気は上がらないだろう。

 ただ、マイルCSではスプリンターの好走例も多い。先述した2010年の覇者エーシンフォワードは、同年春のGI高松宮記念(中京・芝1200m)で3着と好走。唯一の重賞勝ちも1400m戦だった。また、2007年の3着馬スズカフェニックス、2008年の3着馬ファイングレインは、ともにその年の高松宮記念を制していた馬。スプリント戦が主戦場であっても、力さえあれば、通用するのだ。

 舞台となる京都競馬場は、芝が軽く、最後の直線に坂もないため、スピード豊かな馬に向くのかもしれない。ということは、スノードラゴンの距離延長策がハマってもおかしくない。

 勝ち星からは遠ざかっているが、前走のスプリンターズS(10月2日)では、勝ち馬からコンマ1秒差の5着に入っている。同馬の巻き返しを期待し、大波乱を狙った馬券で勝負するのも一興だ。

 群雄割拠のマイルCS。初のGIタイトルを目指す馬や、復活を期す古豪など、それぞれの思惑が交錯する熱いレースになりそうだ。はたしてどんな結末が待っているのか、まもなく訪れる発走の瞬間を楽しみにしたい。

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