マイルCSで波乱を起こした伏兵と合致する「3頭の穴馬」が見つかった (3ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 過去10年の結果を見ると、他にも着目したい傾向がある。それは「牝馬の好走」だ。

 2008年に勝利したブルーメンブラットを筆頭に、2006年に2着となったダンスインザムード、2009年、2011年と3着に入った外国馬のサプレザ、2012年に3着となったドナウブルーと、馬券圏内に5度絡んでいる。さらに遡(さかのぼ)れば、上位に食い込んだ牝馬は何頭もいる。

 ブルーメンブラットとドナウブルーは、GIII府中牝馬S(東京・芝1800m)をステップに挑んできた。前者は1着、後者は3着に入って、マイルCSに挑戦して結果を出した。牝馬限定戦とはいえ、府中牝馬Sで上位に入っていれば、通用する力があると考えてもいいだろう。

 加えてこの2頭は、それまでに牡馬混合のGIでバリバリ好走してきたわけではない。そう考えると、マイルCSは他と比べて牝馬が活躍しやすいGIと見ることもできる。

 そこで、今回注目したいのがマジックタイム(牝5歳)だ。4月のGIIIダービー卿CT(4月3日/中山・芝1600m)で初重賞制覇を飾って、前走の府中牝馬S(10月15日)では2着と優勝争いを演じている。

 このときの勝ち馬は、先週のエリザベス女王杯を制したクイーンズリング。それだけレベルの高い一戦だったと言え、マジックタイムが牡馬を相手にしても健闘する可能性は十分にあるだろう。

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