「5番人気」が強い天皇賞・秋。今年勝つ5番人気はズバリ、この馬だ (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 そこで注目したいのは、サトノノブレス(牡6歳)だ。

 2013年のGI菊花賞(京都・芝3000m)の2着馬で、これまで重賞4勝を挙げているが、菊花賞以外のGIではことごとく馬群に沈んでいる。だが、6歳となった今年、GII、GIIIでは惨敗することがなくなって、明らかにパフォーマンスはワンランク上がっている。

 例えば、春先のGIII中日新聞杯(3月12日/中京・芝2000m)では、最重量の58kgを背負いながら横綱相撲で快勝。夏前のGIII鳴尾記念(6月4日/阪神・芝2000m)では、1分57秒6のコースレコードを記録して勝利した。さらに、前走のGIIオールカマー(9月25日/中山・芝2200m)でも、昨年のGI有馬記念(中山・芝2500m)を制したゴールドアクターとクビ差の接戦を演じた。

 前述のジャスタウェイやトーセンジョーダンなど、GIで足りなかった馬が重賞戦線で安定した結果を出し始めて、天皇賞・秋でGI初勝利を飾った馬は多い。6歳のベテランではあるが、2009年には8歳にして変貌を遂げたカンパニーが勝利したケースもある。食指が動く馬が多く、人気の盲点となれば、買いだ。

 秋の古馬「三冠」の第1弾となる伝統の一戦。今年も、この舞台で初のGIタイトルを獲得する馬が誕生するのか。それとも、実績のある馬が再び栄冠に輝くのか。秋深まる東京競馬場で行なわれる、熾烈な争いに注目したい。

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