データで判明。天皇賞・秋は無冠のルージュバックがGI戴冠へ (3ページ目)

  • 平出貴昭●文 text by Hiraide Takaaki 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

【血統】
 父マンハッタンカフェ産駒はこれまで、天皇賞・秋では2014年ラブイズブーシェが出走したのみで未勝利だが、16番人気で4着だったことから内容は悪くないと言える。同条件の東京芝2000mで行なわれているGIIフローラSは2008年レッドアゲート、2015年シングウィズジョイで2勝。東京コースではないが、芝2000mのGIではレッドディザイアが2009年秋華賞(京都)を制している。東京芝コースもジョーカプチーノが2009年GI NHKマイルC(芝1600m)を制しており、コース、距離ともに好相性と言える。

 母ジンジャーパンチは米GI BCディスタフなど米ダートGI6勝を挙げ、米古牝馬チャンピオンに輝いた活躍馬。母の父オーサムアゲインも米GI BCクラシックの勝ち馬とダートの活躍馬。母の父としても東京大賞典のローマンレジェンド、JpnI JBCレディスクラシックのミラクルレジェンドを出している。完全にダート向きの血統で、芝のトップクラスで活躍しているルージュバックは異端の存在だ。類い希なる瞬発力や、スラリとしたその馬体を見る限り、母系よりも父マンハッタンカフェの血をより濃く受け継いだということなのだろう。

●結論
 マンハッタンカフェ産駒とは好相性のコース

まとめ
 以上、5項目からルージュバックの勝算を占ってみたところ、ほとんどで高評価となった。強いて言えば、毎日王冠を勝ったことによりマークがきつくなること、前走からの上昇度が懸念されるが、今回は海外GI馬を含む5頭のGI馬が揃う豪華メンバーで人気が分散するであろうし、ルージュバックも休み明けを叩いてさらなる上積みも期待できるだけに、それほど心配する必要はないだろう。

 メンバーは極めて強力だが、4歳秋を迎えての充実度と勢いはヒケを取らないはず。好走を期待しよう。

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