熟練スタッフも驚く成長力。菊花賞はミッキーロケットが飛んでくる! (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

「正直なところ、500万を勝ったあとは、1000万も連勝できると思っていたんですよね。当日は競馬場に行っていたのですが、負けた瞬間はショックというより、『菊花賞までに、もう一走しなければならない』ということを心配しました。途中のレースが増えるということは、本番の菊花賞へ向けて、余裕を持った調整ができなくなりますから」

 青写真どおりではなくなったものの、同馬は次走で難なく1000万下を突破し、前述したとおり神戸新聞杯に出走した。そして、先に抜け出したサトノダイヤモンドの背後から迫り、最後は2頭のマッチレースに持ち込んだ。2着に敗れたとはいえ、菊花賞の有力馬へと一気にのし上がる激走を見せたのだ。

「(神戸新聞杯では)いい走りはするだろうと思っていましたが、(強敵相手に)よくがんばりましたよね。コンスタントに出走していながら、これまでへこたれることもありませんでしたし、順調に成長してきていることを実感しました」

 菊花賞へ向けて、十分に評価できる2着だった。しかし一方で、横手氏は「トップクラスとの差も感じた」という。

「一瞬、勝てるんじゃないかと思いましたが、並んでからのサトノダイヤモンドは強かったですね。相手は余裕の走りでしたから」と、冷静に分析する。

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