2016.10.18

菊花賞、サトノダイヤモンドは
「GI無冠ジンクス」を打破できるか

  • 新山藍朗●文 text by Niiyama Airo
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 ひとつ不安があるとすれば、オーナーの里見治氏にまつわるジンクスか。

「サトノ」の冠名で知られる里見氏は、良血で、しかもセレクトセールで億単位の高額で落札した馬を何頭も所有している。ところが、いまだにGIの勲章だけは手にしたことがないのだ。

 これは、日本競馬界にいくつかある"不思議"の、極めつけのひとつとされている。ダービーで敗れた不運も、その「ジンクスだったのでは......」という声さえある。

 だが、それゆえと言うべきか、先の専門紙記者によれば、多くのトップレベルの調教師たちが今最も目指しているのは、「サトノの馬でGIを勝つこと」だという。

「もちろん、最初にジンクスを破ったという"名誉"もあるのでしょうが、もし里見オーナーの馬でGIを勝てば、その後もいい馬をどんどん預けてもらえるはず。それは、調教師たちにとっては、相当な魅力だと思います」

 となると、これも考えようによっては、むしろ追い風だ。

 春の二冠は、皐月賞3着、ダービー2着と、無冠に終わったサトノダイヤモンド。菊花賞で最後の一冠を手にして、オーナーの里見氏にもGIの栄冠をもたらすことができるのか。華やかな歓喜の瞬間が訪れることを期待したい。

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