出るか1千万馬券。実は「荒れない」秋華賞も、伏兵馬は2頭いる (4ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 三浦晃一●撮影 photo by Miura Koichi

 また、違う視点からも伏兵が浮上した。昨年の秋華賞は1番人気のミッキークイーンが制したが、2着には5番人気のクイーンズリングが、3着には8番人気のマキシマムドパリが入って、中波乱となった。

 人気薄の2頭は、どちらも春の重賞で好走していた面々。クイーンズリングはGIIフィリーズレビュー(阪神・芝1400m)の覇者で、マキシマムドパリはGIIフローラS(東京・芝2000m)で3着に入線していた。「上がり馬」とは違うタイプで3着に食い込みそうな馬をピックアップするなら、このような実績の持ち主だろう。

 面白いのは、パールコードだ。

「伏兵馬」として秋華賞での一発が期待されるパールコード「伏兵馬」として秋華賞での一発が期待されるパールコード 同馬は、今春のフローラSで2着と好走している。その後は4カ月半にわたって休養に入ったが、復帰戦となった紫苑Sでは、5着とまずまずの走りを披露した。叩き2戦目の今回は、ある程度人気するかもしれないが、先述した秋華賞の3着以内の候補としては適しているだろう。

 イメージとは異なり、これまであまり荒れていない秋華賞。今年も上位人気の馬がその実力を見せつけるのか。それとも、2008年のような大波乱が起こるのか。本命不在で風雲急を告げる、3歳牝馬"最後の女王決戦"から目が離せない。

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