佐賀競馬場の名物は「何でも焼く店」
競馬の女神はそこにいた!?

  • 土屋真光●旅人 Traveler&text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 とりあえず、ひとつの店頭を眺めてみると、さつま揚げのような、いわゆる練り物系の種類が豊富で、多くのお客さんはそれらの中から数品選んで焼いてもらっているようだった。練り物以外には、焼き鳥やとうもろこし、ウインナーに、芋、カレーパンやお饅頭まである。

 さっきお寿司を食べたばかりなのに、早くもお腹の虫が鳴き始めた。しかし、飲食店はここだけではない。他も見ようと、入場門脇のほうに向かってみた。すると、今度は猛烈な呼び込みの声が聞こえてきた。どうやら、とんこつラーメンを中心としたお店がこれまたふたつあって、両方のお店が凄まじい"呼び込み合戦"を展開していた。

 こちらの考えなどお構いなしに、有無を言わさず席に座らせようとするおばちゃんたち。できることなら両方で食べてあげたいが、こちらの胃袋はひとつ。どうしたものか、と思案していると、向かって左側の『のだ屋』に「イケメン」(450円)なるメニューがあることを発見。今のワシは完全なる負け犬。これを食べてさわやかなイケメンになろう! そう考えた。

クセになる味の「イケメン」クセになる味の「イケメン」 運ばれてきたのは、一見すると普通のラーメン。とんこつスープではなく、黄色く澄んだスープで、具はきくらげともやし、そして大量の白ゴマが振りかかっている。よーく見ると、麺にうっすらと焼き色がついている。茹で上がった麺を軽く焼いてからスープに入れているようだ。

 まずは、スープをひと口。魚介系のすっきりした出汁が効いたしょうゆ味だ。続いて、麺をすす......れない(笑)。焼き目がついているのはいいが、焼いた分、麺が少しかたまりになっているのだ。

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