笠松から小倉競馬へ。「旅打ち」の必勝祈願に最適な博多のモツ鍋 (2ページ目)

  • 土屋真光●旅人 Traveler&text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 ひとっ風呂浴びてさっぱりしたところで、夜の博多へ繰り出した。1日目の勝利の祝杯と、このあとの旅の無事を祈念して、だ。

 中洲界隈は、東京の不夜城とはまた違った、エネルギッシュな活気に満ち溢れている。街のあちこちに屋台が立ち並ぶさまは、この地域ならではの光景だ。

 さて、どの店に入ろうか。

 と、その前に明日の競馬新聞を購入しておきたい。旅先で軽く一杯やりながら、翌日のレースを検討する。なんとも、乙じゃないか。

 そう思って、手近なコンビニに入るが、......ない。通常、レジ横のスタンドにある競馬新聞がないのだ。

 はて? どういうことだろうか。そう思いながら、別の系列のコンビニに行ってみても、そこにもない。店員さんに尋ねてみた。

「競馬新聞は売り切れですか?」

 すると、店員さんは困ったような顔をして言う。

「この辺りは競馬新聞を売っているところがあんまりないんですよね」

 そういえば、以前に聞いたことがある。博多では、他の公営競技のほうが人気で、競馬は肩身が狭いのだ、と。

 しょうがない。競馬新聞は翌日、小倉競馬場に着いた際に購入することにしよう。笠松競馬がフルゲート10頭だったのに対して、JRAの小倉競馬ではフルゲート18頭。その辺の感覚も含めて、頭の中を早く切り替えておきたかったが......。

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