笠松競馬で起死回生の一発!「旅打ち」の女神は微笑んだのか (3ページ目)

  • 土屋真光●旅人 Traveler&text&photo by Tsuchiya Masamitsu

 この時点で、笠松だけでのプラス収支だけでなく、ここまでの交通費を加味しても元本以上となった。これで、このあとの旅が楽になる。すっかり気分をよくして、金山駅で乗り換えたセントレアに向かう特急列車の車内では、再び"脳内"旅行代理店「ツッチー・アイ・エス」のオペレーターに相談しつつ、この日の夜の予定をいろいろと考えてみた。

 それで、当初は一気に小倉まで行ってしまうことも考えていたが、せっかくだから博多で1泊して、博多の夜を満喫することにした。早速、ホテルの予約サイトを調べると、天神付近の個室型カプセルホテルの当日割引プランが出ていたので、これを予約。翌朝、天神のバスターミナルから北九州方面行きのバスに乗れば、小倉競馬場の目の前まで行けるのもありがたい。

......と、ここまで決めて、はたと気がついた。すでに、そんな疑問を感じていた方もいるのではないだろうか。

「馬券が当たったはいいが、払い戻しはどうしよう......」

 そうだ、地方競馬の笠松競馬の馬券はJRAの小倉競馬場では払い戻せない。

「しょうがない、週明けに笠松と相互開催している名古屋競馬があるので、そこに行きましょう。それに、九州まで行くのだから、熊本にも寄り道してささやかな復興協力をしてこよう」

「ツッチー・アイ・エス」のオペレーターは、勝ち馬券を手にして、気が大きくなっていた。

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