グルメと競馬を堪能。夏の北海道「旅打ち」は低予算でも楽しめる (2ページ目)

  • 新山藍朗●旅人 Traveler&text&photo by Niiyama Airo

 そうは言いながらも、「予算5万円で旅打ち」というミッションを、無事に完遂できたことには、一定の満足感がある。

 もしワタシが、もっと馬券じょうずだったり、「今晩ススキノで、何かうまいものを食べるために、少しお金を残しておこう」などと考えない、度胸と才能に恵まれたギャンブラーだったりしたら、もっと大儲けしていただろうし、非常にリッチな、酒池肉林の世界だってあったかもしれない。そうすれば、かなりゴージャスな旅行記を提供できたはずだ。

 その点は、返す返す残念に思っている。

 ともあれ、予算内で盛岡と北海道の3つの競馬場をまわって「旅打ち」を続け、ちゃんと生きて東京に帰ってきた。

札幌競馬場では地元の新鮮な野菜も販売していた札幌競馬場では地元の新鮮な野菜も販売していた 内訳をざっと記せば、交通費は「おトクなキップ」(1万850円)に、高速バス代(4600円)、フェリー代(往復4000円)、そしてタクシー代と地下鉄料金等でおよそ2万5000円。宿泊費が3泊で10000円。あと、食費と馬券代を含めた雑費が約1万5000円といったところか。

 もし、北海道へ旅行に行きたい、競馬もやりたい、でも予算が......と悩んでいる人がいたら、ぜひ今回のワタシの旅を参考にしていただきたい。そんなにお金をかけなくても、アイデアと、ちょっとしたラッキーがあれば、旅も「旅打ち」も可能だ。

 昔から、旅の基本は「なんとかなる」。とりあえず、「なんとかなる」と思って歩き出すから、旅は出会いと発見に満ちた、面白いものになるのだ。

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