「旅打ち」の醍醐味を味わえる札幌。施設よし、食よし、馬券は? (5ページ目)

  • 新山藍朗●旅人 Traveler&text by Niiyama Airo
  • 千葉 茂●撮影 photo by Chiba Shigeru


2着に入った11番シャルールから流しながら、ただの紙くずとなった馬券。photo by Niiyama Airo2着に入った11番シャルールから流しながら、ただの紙くずとなった馬券。photo by Niiyama Airo そういえば、この馬の鞍上・四位洋文騎手も札幌得意のベテランだった。そんなことは、後の祭りである。

 何より悔しかったのは、この馬を切った理由だ。函館駅を出るとき、駅で買った某スポーツ新聞には、クイーンSの過去のデータが掲載されていた。そこには、5月以降にレースに出走していない馬は1頭も来ていない、と記されていた。マコトブリジャールの前走は、4月末の福島。それで、「なら、消しだな」と安易に決断してしまったのだ。

 だが、その4月末の福島のレースは、重賞の福島牝馬S。同馬はそこを勝って、そのとき2着だったのが、シャルールだ。買い目は、十分すぎるほどあったのである。

 馬連の配当は、4120円。当たっていれば、払い戻しで万札が拝めた。ススキノでうまいもんが食えたなぁ......。

 悔しいことに、新潟のアイビスサマーダッシュは的中したものの、こちらは固い決着で馬券は"取りガミ"。

 本当に今日はなんていう日だ!(というか、東京を出発してから、そんな日ばかりだが......)

 もはや最終レースなんて、やる気ゼロ。すごすごと予約してあったカプセルホテルへと向かった。

 ススキノのきらめくネオン街を横目に、トボトボと歩いていく。結局その夜は、カプセルホテル内のレストランのようなところで、再びサッポロクラシックを飲んで、スパゲティーだが、焼きそばだか、よくわからないパスタ(?)を食べた。

(つづく)

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