いざ函館! ミルコ・デムーロ騎手が絶賛した「うに丼」を求めて... (3ページ目)

  • 新山藍朗●旅人 Traveler&text&photo by Niiyama Airo


夜道を延々歩いて、やっと到着したフェリー乗り場夜道を延々歩いて、やっと到着したフェリー乗り場 そうして、45分ほど歩いた頃だろうか、やっとフェリーターミナルの看板らしいものが見えてきた。

 今思えば、あのときの、いわゆる"生きた心地"とでもいうのか、心底ホッとした気分は、どう言葉にすればいいかわからない。

 ともあれ、フェリーに乗った瞬間にぐったり。連絡船では思惑どおり、北の大地に着くまでぐっすりと寝られた。

 東京からここまで、野宿して、電車を都合12時間も乗り継いできた。その疲れは簡単にとれるはずもないが、3時間以上、深い眠りについたおかげで、体も、気持ちも、ずいぶんと楽になった。

 函館には、午前5時50分に着いた。

うに丼を求めて向かった函館朝市うに丼を求めて向かった函館朝市 そこから、次の目的地に考えていた、函館朝市に向かう。

 実は昨年の秋、ミルコ・デムーロ騎手にインタビューしたとき、夏に函館へ遠征した際の、うに丼ざんまいの話を聞かされていた。

「(日々の食事は)うに丼、うに丼、うに丼、たまにスープカレーで、またうに丼......。美味しかったぁ~」

 その話を聞いたときから、ずっとうに丼を食べたいと思っていて、その念願がついに叶うのだ。が、ここでまたアクシデントが起こった。

 青森だけでなく、函館も、フェリー乗り場から朝市のあるJR函館駅付近までが遠いのだ。

 フェリー乗り場の係員に聞くと、「歩いて40~50分くらいだね」とあっさり言われてしまった。

 次に乗る予定の、札幌行きの高速バスは午前7時15分に出る。歩いていったのでは、バスには間に合っても、うに丼が食べられない。やむを得ず、タクシーに乗った。

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