アメリカ人も唸る血筋。トップ厩舎が期待するダノンオブザイヤー (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

「池江厩舎のスタッフによると、『ダノンオブザイヤーは背中が柔らかくて、フットワークが上質。ディープインパクト産駒のよさが出ており、末脚が切れそう』とのことですね。7月という早めの時期のデビューですが、『馬自身は奥の深さを感じさせるタイプで、これから成長していきそう。クラシック路線に乗せたい』と話していました」

"トレセン随一"と言っても過言ではないほど、有力馬が多数在籍する池江厩舎。その中にあっても、やはり同馬の持つポテンシャルは目を引くようだ。

 実際、デビューへ向けた調整でも、スタッフは確かな手応えを感じているという。先述のトラックマンが続ける。

「入厩当初は体の緩さが目立っていたものの、『ゲート試験に受かって本格的な調教を始めると、どんどんよくなった』ということですね。池江厩舎では、サトノクロノスという2歳馬が6月のデビュー戦を快勝しているのですが、戦前のスタッフの口ぶりは、そのときと似た雰囲気。デビュー勝ちも十分可能ではないでしょうか」

 目標に見据えるのは、来春の3歳クラシック。そのためにも、まずは初戦を白星で飾って好スタートを切りたいところ。はたして、デビュー戦でその素質の一端を披露し、見事結果を出せるのか、必見である。

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