キーワード「惨敗」と「牝馬」で、宝塚記念の穴馬が3頭わかった (3ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara
  • 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

 とはいえ、天皇賞・春では道中の位置取りが悪く、ほとんど能力を発揮できなかったことも事実。また、確かに3000m以上のレースでの活躍が目立つが、過去にはGIIアルゼンチン共和国杯(東京・芝2500m)や、GIII京成杯(中山・芝2000m)といった中距離戦での重賞制覇という実績がある。とすれば、宝塚記念での激走があっても何らおかしくない。

 そしてもう1頭、天皇賞・春と同じような“特殊なGI”を惨敗して宝塚記念に挑む馬がいる。サトノクラウン(牡4歳)である。

 同馬は前走で、海外GIのクイーンエリザベス2世カップ(4月24日/香港・芝2000m)に挑戦。12着と馬群に沈んだ。しかし、これは初の海外遠征で馬自身がリズムを崩したもの。“特殊なGI”であったことは明白で、条件が大きく変わった今回、巻き返す余地は十分にあるだろう。

 もともと昨年の3歳クラシックでは中心的な存在で、皐月賞ではドゥラメンテらを抑えて1番人気に支持された馬。古馬になってからも、2走前にはGII京都記念(2月14日/京都・芝2200m)を快勝しており、その力を存分に発揮すればチャンスはある。前走の大敗によって人気を落とすようなら、格好の狙い目だ。

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