宝塚記念で三たび『まつり』か。キタサンブラックの勝算は?

  • 平出貴昭(サラブレッド血統センター)●文 text by Hiraide Takaaki 村田利之●撮影 photo by Murata Toshiyuki

特集:宝塚記念 打倒!ドゥラメンテ(1)

 6月26日は阪神競馬場で春競馬の総決算・GI宝塚記念が行なわれる。今回は、ファン投票1位となった天皇賞馬・キタサンブラック(牡4歳、栗東・清水久詞厩舎)について分析しよう。

3つ目のGI制覇なるか? キタサンブラック(左)3つ目のGI制覇なるか? キタサンブラック(左)

 歌手の北島三郎さんがオーナー(名義は大野商事)ということでも知られているキタサンブラックは、3歳時の昨年、デビューから無傷の3連勝でGIIスプリングS(中山・芝1800m)を優勝。GI皐月賞(中山・芝2000m)では3着に入った。秋はGIIセントライト記念(中山・芝2200m)、GI菊花賞(京都・芝3000m)を優勝し、北島オーナーにとって初のGI勝利を果たしている。表彰式で北島オーナーが代表曲である『まつり』を歌ったシーンはワイドショーなどでも取り上げられ、ご覧になった方も多いだろう。

 今年に入っても、GII大阪杯(4月3日/阪神・芝2000m)2着後のGI天皇賞・春(5月1日/京都・芝3200m)を勝利しGI2勝目。GI連勝がかかる今回、キタサンブラックの勝算を、あらゆる角度から分析してみよう。

【距離適性】
 まずは距離適性。キタサンブラックは芝2200mでは過去1回出走。そのセントライト記念では2番手追走から早めに先頭に立ち、ミュゼエイリアンとの叩き合いを3/4馬身差制している。芝2000~2200mでは4戦して2勝、2着1回(大阪杯)、3着1回(皐月賞)と安定している。2500m以上の方がマイペースに持ち込みやすいのでより安定しているが、2200mは問題ないだろう。

☆結論
 ベストではないが、問題ない範囲。

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