牧場スタッフが絶賛。「感じたことのないレベル」にあるアルアイン (2ページ目)

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

「この馬はかなりいいですね。走りはすごくバネが利いていて、背中も本当に柔らかいんです。この柔らかさは、あまりないレベルだと思います。普段の気性は少しヤンチャですけど、走るとおとなしくて、コントロールも利きます。クラシックの王道をいってほしいですね」

 クラシックの頂点を狙うには、もともと備えている才能に加えて、成長力も重要となる。その点についても、育成での様子から期待できるそうだ。山内氏が続ける。

「遅生まれ(5月1日)ということもあって、育成を開始した頃は少し小さめの体でしたが、この春を迎えて一気に大きくなり、体もしっかりしてきました。これからまた、今持っている柔らかさに加えて、成長する中で"芯"が入ってくると、かなり走ってくれるのではないでしょうか」

 そうした成長を待ったうえで、アルアインは秋頃のデビューを予定しているという。

 そして、同馬を管理するのは、池江泰寿厩舎(栗東トレセン/滋賀県)。今年のGI日本ダービー(東京・芝2400m)で、ハナ差2着と奮闘したサトノダイヤモンドも管理する関西のトップ厩舎である。ここ数年、ダービーには毎年のように有力馬を送り込んでおり、王道を目指すうえでは、文句なしの"チーム"だ。

 アメリカの名牝と、日本のトップ種牡馬から生まれたアルアイン。日米の良血から誕生した"結晶"は、クラシックの舞台で躍動できるのか。デビュー戦は必見である。

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