牧場スタッフが絶賛。「感じたことのないレベル」にあるアルアイン

  • 河合力●文 text by Kawai Chikara

厳選!2歳馬情報局(2016年版)
第4回:アルアイン

 日本の競馬が発展するにつれて、世界全体の競馬における日本のポジションも大きく変わった。もっとも顕著な例が、海外のGIレースにおける日本馬の活躍だろう。日本から遠征した馬が海の向こうのビッグレースを勝つことは決して珍しくないし、レース前の下馬評で日本馬が高い評価を得ることも特別なことではなくなった。

 また、現役時代に海外でGIを制した"名牝"が、引退後に日本へ輸出されて繁殖生活を送ることも、今や当たり前。その結果、世界的な良血馬が日本でどんどん生まれるようになってきた。

 今年の2歳馬の中にも"世界的な名牝"の子として、多大な注目を集める1頭がいる。アルアイン(牡2歳/父ディープインパクト)である。

世界的な良血馬として注目されているアルアイン世界的な良血馬として注目されているアルアイン アルアインの母は、2010年にアメリカのGI、BCフィリー&メアスプリント(アメリカ・ダート1400m)を制したドバイマジェスティ。彼女は、その他にも短距離重賞を3勝し、2010年のアメリカ最優秀短距離牝馬となった"名スプリンター"である。

 そのドバイマジェスティが引退後に来日し、日本のリーディングサイヤーであるディープインパクトと交配。そうして誕生したのが、アルアインだ。

 血統だけでも素質の高さを十分に感じさせるが、育成に携(たずさ)わったスタッフによると、実際の動きからも才能の片鱗を見せているようだ。同馬の育成を担当したノーザンファーム早来(北海道安平町)の山内大輔氏はこの春、こう語っていた。

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